【原宿クエスト】表参道と奥原宿をつなぐ新ランドマークが2025年春誕生へ|建築はOMA・重松象平氏が担当
再開発の概要
新生「原宿クエスト」は、NTT都市開発による大規模な商業施設再開発プロジェクトです。1985年に誕生し、33年間にわたって営業を続けてきた旧原宿クエストが2021年10月に閉館した後、建て替え工事が2022年10月に着工され、2025年春の竣工・開業を予定しています。
旧原宿クエストは、JR原宿駅から徒歩3分という絶好の立地で、ファッション、カフェ&レストラン、ホールを併設した複合商業施設として長年愛され続けてきました。新生原宿クエストは、地上6階・地下1階の計7フロアで構成され、現代的な複合商業施設として生まれ変わります。
このプロジェクトは、NTT都市開発が2020年にオープンした「WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)」に続く、原宿エリアの大型開発の一環として位置づけられています。地域の歴史継承と文化発信の拠点として、原宿・表参道エリア全体の価値向上を目指した戦略的な再開発となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区神宮前1丁目13-14、13-21 |
| 建物規模 | 地上6階・地下1階(計7フロア) |
| 施設構成 | 商業施設(物販・飲食)、広場、アートスペースなど |
| 設計 | OMA(建築家:重松象平) |
| 開業予定 | 2025年春 |
| 事業主体 | NTT都市開発 |

コンセプトは「Re: HARAJUKU CULTURE」
新生原宿クエストの施設全体を貫くコンセプトは「Re: HARAJUKU CULTURE」です。このコンセプトは、世界有数のトレンド発信地である原宿の文化的アイデンティティを再解釈し、新たな形で表現することを意図しています。
「Re:」には複数の意味が込められており、原宿文化の「再生」(Rebirth)、「再定義」(Redefinition)、そして「再構築」(Reconstruction)を表現しています。施設では、個性あふれる世界の原宿カルチャーを追求する多様なテナントを誘致し、訪れる人々がさまざまなクリエイティブに触れることができる刺激的な空間の創出を目指しています。
表参道側には有名ブランドのフラッグシップストアが配置される一方で、奥原宿へ続く部分では、より実験的で個性的な店舗やアート空間が展開される予定です。これにより、「ここにしかないモノ・人・コトとの出会い」を創出し、原宿の多様性と創造性を体現する場となることが期待されています。
低層棟と高層棟の2棟構成となっており、
- 表参道側:ガラス張りのフラッグシップ型テナント
- 奥原宿側:小規模店舗、路地空間、イベントスペース


というように、都市的な透明感と路地的な温もりを両立したデザインが特徴です。
建築はOMAの重松象平氏が監修
新生原宿クエストの建築デザインは、世界的に著名な建築設計事務所OMAのパートナーで、ニューヨーク事務所代表を務める重松象平氏がデザインアーキテクトとして担当しています。設計はNTTファシリティーズ、施工は熊谷組が手掛けるという体制で進められています。
重松氏のデザインコンセプトは「デュアリティ(二面性)」です。これは、フラッグシップストアが並ぶ表参道の商業的な顔と、個性豊かな路面店が点在する奥原宿のカルチャー的な顔という、計画地が持つ二つの異なる性格を建築的に表現したものです。
表参道側は垂直性と透明性を重視した洗練されたファサードデザインとなっており、大通りに面した商業施設としての存在感を演出しています。一方、奥原宿側はよりヒューマンスケールで親しみやすいデザインとなっており、路地文化や個人店舗の魅力を引き立てる建築表現が採用されています。
建物には表参道・代々木公園を望む開放的な高層階テラスや、広場やアートスケープを設えたヒューマンスケールな屋外空間も計画されており、都市の新たなアクティビティを誘発する建築として設計されています。

高層階には、表参道・明治神宮・代々木公園を望む屋上テラスも整備され、都市と自然の共存を感じられる構成となる予定です。
回遊性の強化とエリア全体の再活性化へ
新生原宿クエストの最大の特徴の一つは、表参道と奥原宿をつなぐ「都市の奥行き」を創出することにあります。これまで分断されがちだった表参道の大通り文化と奥原宿の路地文化を建築的に接続し、エリア全体の回遊性を大幅に向上させることを目指しています。
具体的には、敷地内に奥原宿へ抜ける路地を設けることで、人々の動線を多様化し、新しい出会いや交流の場を創造しています。これにより、表参道を訪れた人々が自然に奥原宿エリアへ足を向けるような仕組みを建築的に実現しています。

また、施設は緑豊かで歩いて楽しい街づくりを重視しており、単なる商業施設を超えて都市のオープンスペースとしての機能も果たすよう設計されています。屋外空間には広場やアートスケープが配置され、人々が憩い、交流できる場所が提供されます。
この取り組みは、NTT都市開発が進める原宿エリア全体の再活性化戦略の一環でもあります。既にオープンしているWITH HARAJUKUと新生原宿クエストが連携することで、原宿駅前から表参道、そして奥原宿に至るまでの一体的なエリア開発が実現され、国際的な観光地としての原宿の魅力がさらに向上することが期待されています。
まとめ
新生「原宿クエスト」は、単なる商業施設の建て替えを超えて、原宿という街の文化的アイデンティティを現代に蘇らせる象徴的なプロジェクトです。「Re: HARAJUKU CULTURE」というコンセプトのもと、OMAの重松象平氏による革新的な建築デザインによって、表参道と奥原宿の二面性を活かした独創的な空間が実現されます。
2025年春の開業により、原宿・表参道エリアには新たなランドマークが誕生し、国内外から訪れる人々に原宿文化の新しい体験を提供することになるでしょう。表参道の洗練された商業文化と奥原宿の個性的なストリートカルチャーを建築的に融合させることで、原宿という街が持つ多様性と創造性を最大限に引き出し、次世代の都市文化発信拠点として機能することが期待されています。
このプロジェクトは、都市再開発における文化的継承と革新の両立という課題に対する一つの解答を示すとともに、グローバル都市東京における地域性と国際性の調和という現代的なテーマを建築を通じて表現した注目すべき事例となるでしょう。
2025年春のオープンが、いまから楽しみですね。
【関連リリース】
・新生「原宿クエスト」着工-表参道と奥原宿をつなぎ、都市の奥行きをつくりだす(2022/10/26)
・重松象平氏デザインの「原宿クエスト」、表参道と奥原宿の二面性を建築で表現(2022/11/1)
・「原宿クエスト建替え計画」仮囲いで原宿アートプロジェクトを展開(2023/4/17)
・商業施設「原宿クエスト」が25年春に再オープン!原宿の新たなランドマークに(2025/2/27)
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